【初心者必見】キャンプチェアの種類と選び方|快適キャンプは椅子選びから

「キャンプを始めたいけど、道具は何から揃えればいいの?」
「キャンプチェアってたくさん種類があって、どれを選べばいいか分からない…」

キャンプに興味を持ち始めたばかりのあなたは、今こんな風に悩んでいませんか?

テントや寝袋、ランタンなど、キャンプにはたくさんの道具が必要です。その中でも、実はキャンプの快適さを劇的に変えると言っても過言ではないアイテムが「キャンプチェア」です。

ただ座るだけの道具と侮ってはいけません。良い椅子が一つあるだけで、食事の時間が快適になったり、焚き火を眺めながらゆったりと過ごせたり、満点の星空の下でリラックスできたりと、キャンプで過ごす時間の質が何倍にも向上します。

しかし、いざアウトドアショップや通販サイトを覗いてみると、その種類の多さに圧倒されてしまうかもしれません。「ハイスタイル」「ロースタイル」「リクライニング」「軽量コンパクト」…専門用語も多く、初心者にとってはまさに「何が違うの?」状態ですよね。

そこでこの記事では、そんなキャンプチェア選びに悩む初心者の方に向けて、以下の内容を徹底的に解説していきます。

  • そもそもキャンプチェアはなぜ必要?
  • 【高さ別】キャンプチェアの主な種類と特徴(ハイ・ロー・お座敷)
  • 【機能・構造別】キャンプチェアの主な種類と特徴(リクライニング・収束型など)
  • 失敗しない!あなたのスタイルに合うキャンプチェアの選び方【5つのチェックポイント】
  • あると嬉しい!キャンプチェアの追加機能

この記事を最後まで読めば、きっとあなたにピッタリの「相棒」となるキャンプチェアが見つかるはずです。自分だけのお気に入りの椅子を手に入れて、最高のキャンプライフをスタートさせましょう!

目次

なぜキャンプに「専用チェア」が必要なのか?

「正直、家にある椅子やレジャーシートじゃダメなの?」と思う方もいるかもしれません。もちろん、それでもキャンプはできます。しかし、「快適なキャンプ」を目指すなら、専用のキャンプチェアは必須アイテムと言えます。その理由は大きく分けて3つあります。

1. 地面からの冷え・湿気・汚れを防ぐ

屋外であるキャンプサイトの地面は、夏でも朝晩は冷たかったり、朝露や雨で湿っていたりします。レジャーシートだけでは、その冷えや湿気がダイレクトに伝わってきてしまい、体調を崩す原因にもなりかねません。椅子に座ることで地面から体を離し、快適な状態を保つことができます。

2. 格段にリラックスできる

キャンプの醍醐味は、日常の喧騒から離れて自然の中でゆったりと過ごすことです。地面に直接座るよりも、体にフィットする椅子に深く腰掛ける方が、圧倒的にリラックスできます。背もたれに体を預けて美しい景色を眺めたり、読書をしたり、焚き火の炎に癒されたり…そのすべてを、キャンプチェアがさらに特別な時間にしてくれます。

3. 食事や作業がしやすくなる

キャンプでの食事は大きな楽しみの一つです。安定した椅子があれば、テーブルと合わせて使うことで、家で食事するのと同じように楽な姿勢で楽しむことができます。また、火の番をしたり、ちょっとした作業をしたりする際にも、適切な高さの椅子があるだけで体の負担が大きく変わってきます。

このように、キャンプチェアは単なる「椅子」ではなく、「アウトドアのリビングを作る」ための重要な家具なのです。

【高さ別】キャンプチェアの主な種類と特徴

キャンプチェアは、まず「座面の高さ」で大きく3つのスタイルに分けられます。この高さの違いが、キャンプサイト全体の雰囲気や過ごし方を決めると言っても良いでしょう。それぞれのメリット・デメリットを理解することが、椅子選びの第一歩です。

1. ハイスタイルチェア(座面高:約40cm〜)

家庭で使うダイニングチェアとほぼ同じ高さの、最もスタンダードなタイプです。

  • 座面高の目安: 約40cm〜45cm

メリット

  • 立ち座りが非常に楽: 腰や膝への負担が少なく、調理や洗い物などで頻繁に席を立つシーンでストレスがありません。
  • 食事に適している: 高さ70cm程度の標準的なキャンプテーブルとの相性が抜群で、自然な姿勢で食事を楽しめます。
  • 安定感が高いモデルが多い: しっかりとした作りのものが多く、安心して体を預けられます。

デメリット

  • 収納サイズが大きくなりがち: 構造上、折りたたんでもある程度の大きさや重さになる傾向があります。
  • リラックス感は低め: 深く腰掛けて足を投げ出すような「くつろぎ姿勢」にはあまり向きません。

こんな人におすすめ!

  • ファミリーキャンプやグループキャンプがメインの方
  • テーブルを囲んでしっかりと食事を楽しみたい方
  • 腰や膝に不安があり、立ち座りのしやすさを重視する方
  • キャンプで料理を頻繁にする方

ハイスタイルは、サイトに「ダイニングキッチン」のような空間を作り出したい場合に最適です。

2. ロースタイルチェア(座面高:約30cm前後)

地面に近く、足を前に投げ出して座れるリラックス感の高いスタイルです。近年、非常におしゃれなキャンパーの間で人気が高まっています。

  • 座面高の目安: 約20cm〜35cm

メリット

  • 圧倒的なリラックス感: 視線が低くなり、自然との一体感をより感じられます。足を伸ばしてゆったり座れるため、長時間座っていても疲れにくいです。
  • 焚き火との相性が抜群: 低い位置から焚き火を眺めるのにちょうど良い高さです。火の粉にも比較的強い素材(コットンやT/C素材)を使ったモデルも多く出ています。
  • 比較的コンパクトになる: ハイスタイルに比べて軽量でコンパクトに収納できるモデルが多いです。

デメリット

  • 立ち座りが少し大変: 深く沈み込むような座り心地のモデルも多く、立ち上がる際に「よっこいしょ」と気合が必要になることがあります。
  • 低いテーブルが必要になる: 食事をするには、高さ40cm程度のローテーブルが別途必要になります。

こんな人におすすめ!

  • ソロキャンプやデュオキャンプでのんびり過ごしたい方
  • 焚き火をメインに楽しみたい方
  • サイトをおしゃれな雰囲気にしたい方
  • リラックスや癒やしをキャンプに求める方

ロースタイルは、サイトに「リビング」のような、くつろぎの空間を作り出したい場合に最適です。

3. お座敷スタイル・グランドチェア(座面高:ほぼ0cm)

脚がなく、地面に直接置いて使用する座椅子のようなタイプです。

  • 座面高の目安: 10cm以下

メリット

  • 圧倒的に軽量・コンパクト: 持ち運びの負担がほとんどなく、バックパックの隙間にも簡単に入ります。
  • テント内での使用に最適: 大きめのテントの内部を「お座敷」のようにして使う場合に大活躍します。床を傷つける心配もありません。
  • ピクニックなどでも手軽に使える: キャンプだけでなく、様々なアウトドアシーンで気軽に利用できます。

デメリット

  • 地面のコンディションに影響される: 地面の冷えや湿気、凹凸がダイレクトに伝わります。(厚手のマットなどを併用するのがおすすめ)
  • 立ち座りが最も大変: 地べたに座る状態から立ち上がるのと同じ動作が必要です。

こんな人におすすめ!

  • バックパッカーやツーリングキャンパーなど、荷物を極限まで減らしたい方
  • テント内でのくつろぎを重視する方
  • レジャーシートでのピクニックスタイルに、背もたれのサポートが欲しい方

【機能・構造別】キャンプチェアの主な種類と特徴

次に、高さだけでなく「機能」や「構造」に注目して種類を見ていきましょう。同じハイスタイルやロースタイルでも、構造が違うと使い勝手が大きく変わってきます。

1. リクライニングチェア

背もたれの角度を調整できる、快適性を極めたチェアです。

  • 特徴: 2〜複数段階で背もたれの角度を変えられます。フラットに近い状態まで倒せるモデルもあります。
  • メリット: 食事の時は起こして、リラックスタイムや昼寝、星空観測の時は倒して、とシーンに応じて最適な姿勢を取れます。これ一つで何役もこなせる万能性が魅力です。
  • デメリット: 構造が複雑な分、重く、収納サイズも大きくなる傾向があります。価格も比較的高価です。
  • 選び方のポイント: 車でのキャンプ(オートキャンプ)が前提となります。どれくらい細かく角度調整できるか、操作は簡単か、などをチェックしましょう。

2. 収束型チェア(しゅうそくがた)

「パッと開いて、キュッと閉じる」最もオーソドックスなタイプで、「フォールディングチェア」とも呼ばれます。

  • 特徴: フレームを中心に集めるように折りたたむ構造で、収納時は細長い筒状になります。
  • メリット: 設営・撤収が非常に簡単でスピーディーです。価格も手頃なモデルが多く、初心者でも手を出しやすいです。収納袋が付属していることがほとんどで、持ち運びも楽です。
  • デメリット: 座り心地はモデルによって差が大きく、体を包み込むようなフィット感は少ないかもしれません。
  • 選び方のポイント: 「とりあえずの一つ」として最適です。ひじ掛けの有無やドリンクホルダーなどの機能で選びましょう。

3. 組立式軽量チェア

ショックコードで繋がったフレームを組み立て、そこに座面シートを被せて使用するタイプです。

  • 特徴: とにかく「軽量」で「コンパクト」なのが最大の武器です。
  • メリット: 500mlのペットボトル程度の収納サイズになるモデルも多く、持ち運びのストレスがありません。バックパックやバイクにも余裕で積載できます。
  • デメリット: 設営に少し手間がかかります。また、軽量な分、安定感に欠けるモデルもあり、強風時や不整地では注意が必要です。価格は比較的高価です。
  • 選び方のポイント: 登山、ツーリング、フェスなど、携帯性を最優先するならこのタイプ一択です。座り心地も年々進化しているので、ぜひ試してみてください。

4. ディレクターズチェア

映画監督が使っているような、X字の脚が特徴的なチェアです。

  • 特徴: パタンと平たく折りたためる構造です。頑丈な肘掛けや、サイドテーブルが付いているモデルが多いです。
  • メリット: 安定感が非常に高く、頑丈な肘掛けは立ち上がる際の支えになります。設営も広げるだけで簡単です。
  • デメリット: 収納時に平たくはなりますが、面積は大きめです。車の積載時に少し工夫が必要かもしれません。
  • 選び方のポイント: 安定性と利便性を重視するオートキャンパーにおすすめ。サイドテーブルの有無は大きなポイントです。

5. ベンチ

2人以上が同時に座れる長椅子タイプです。

  • 特徴: 1台で複数人の座席を確保できます。
  • メリット: 荷物を減らしつつ、サイトに統一感を出せます。子供がいるファミリーキャンプでは、子供たちが並んで座れて便利です。コット(簡易ベッド)代わりに荷物置きとしても使えます。
  • デメリット: 一人ひとりのスペースが区切られていないため、プライベートなリラックス感は低めです。収納サイズは当然大きくなります。
  • 選び方のポイント: 家族やパートナーと寄り添って座りたい場合に。背もたれの有無で座り心地と収納性が変わります。

失敗しない!あなたのスタイルに合うキャンプチェアの選び方【5つのチェックポイント】

ここまで様々な種類を見てきましたが、「じゃあ、結局自分はどれを選べばいいの?」という疑問に答えるため、具体的な選び方のチェックポイントを5つご紹介します。この順番で考えていけば、あなたに最適なチェアがきっと見つかります。

【Point 1】メインの「キャンプスタイル」から絞り込む

まず、あなたがどんなキャンプをしたいのかを想像してみましょう。

  • 車でキャンプ場に行く「オートキャンプ」?
    • → 多少重くても、収納サイズが大きくてもOK。快適性重視で選べます。リクライニングチェアやディレクターズチェア、ハイスタイルのしっかりしたチェアなどが候補になります。
  • 電車やバイク、徒歩で行く「軽量キャンプ」?
    • 携帯性最優先。重さと収納サイズが命です。組立式の軽量チェアが最有力候補です。
  • 家族や仲間とワイワイ楽しむ「グループキャンプ」?
    • → 食事のしやすさが重要。ハイスタイルチェアや、子供用にベンチを追加するのも良いでしょう。
  • 一人や二人で静かに過ごす「ソロ・デュオキャンプ」?
    • → 自分の世界に浸れるリラックス感を重視。焚き火と相性の良いロースタイルチェアがおすすめです。

【Point 2】最重要項目!「座り心地」で選ぶ

スタイルで大まかな種類を絞ったら、次は実際に座った時の快適さをチェックします。可能であれば、ぜひアウトドアショップで実際に座ってみてください。

  • 座面の広さと奥行き: お尻や太ももが窮屈に感じませんか?あぐらをかけるくらいの広さがあると、よりリラックスできます。
  • 背もたれの高さ:
    • ハイバック: 肩や頭まで支えてくれるので、体を完全に預けて休めます。昼寝や星空観測に最適。
    • ミドル/ローバック: 肩周りが自由になるので、作業などをしやすいですが、リラックス感はハイバックに劣ります。
  • 生地の素材:
    • ポリエステル: 主流の素材。丈夫で汚れに強く、速乾性があります。
    • コットン(綿): 肌触りが良く、火の粉に強いのが最大の特徴。焚き火の近くで使うなら断然おすすめです。ただし、濡れると乾きにくいのが難点。
    • T/C(ポリコットン): ポリエステルとコットンの混紡。両方の良いとこ取りをしたバランスの良い素材です。
    • メッシュ: 夏場に使うなら、背中や座面がメッシュになっていると蒸れずに快適です。

【Point 3】持ち運びは苦じゃない?「携帯性」で選ぶ

座り心地が良くても、持ち運びが億劫になってしまっては元も子もありません。

  • 重さ: 車からサイトまで少し距離がある場合、重いチェアは大変です。一般的に3kg以下なら比較的軽く、2kgを切ると軽量、1kg前後なら超軽量と言えます。
  • 収納サイズ: あなたの車のトランクや家の収納スペースに収まりますか?特に組立式以外のチェアは、たたんだ時の「長さ」や「厚み」が意外と場所を取るので要チェックです。

【Point 4】長く使える?「耐久性・耐荷重」で選ぶ

安心して体を預けるために、頑丈さも確認しましょう。

  • 耐荷重: チェアが何kgまで耐えられるかを示す数値です。ほとんどの製品は80kg以上ですが、大柄な方は100kg以上のモデルを選ぶと安心です。スペック表に必ず記載されています。
  • フレームの素材:
    • スチール: 丈夫で安価ですが、重く錆びやすいです。
    • アルミ: 軽量で錆びにくく、最もバランスが良い素材です。
    • ジュラルミン: アルミ合金の一種で、非常に軽量かつ高強度。高級な軽量チェアによく使われます。

【Point 5】あると便利!「付加機能」で選ぶ

最後に、プラスアルファの機能もチェックしてみましょう。

  • ドリンクホルダー: 定番の機能。あるとないとでは快適さが大違いです。
  • 収納ポケット: スマホや文庫本、ヘッドライトなど、小物を入れておくのに非常に便利です。
  • 肘掛け(アームレスト): 立ち上がる際の支えになるだけでなく、リラックス度もアップします。素材(ウレタン、木など)によっても感触が変わります。
  • ヘッドレスト: ハイバックチェアに付属していることが多い枕。取り外しできるタイプもあります。

まとめ:最高の相棒を見つけて、キャンプをもっと楽しく!

ここまで、様々なキャンプチェアの種類と、あなたに合った一脚を見つけるための選び方について詳しく解説してきました。

たくさんの情報がありましたが、一番大切なのは「あなたがキャンプでどんな風に過ごしたいか」を想像してみることです。

  • みんなでテーブルを囲んで、美味しいごはんを食べる時間を大切にしたいなら「ハイスタイルチェア」
  • 焚き火の炎を独り占めして、静かな夜を心ゆくまで満喫したいなら「ロースタイルチェア」
  • 身軽に、フットワーク軽く自然の中を冒険したいなら「組立式軽量チェア」
  • 食事も昼寝も一つの椅子で完結させたい、究極の快適さを求めるなら「リクライニングチェア」

最初の一脚は、誰もが悩み、迷うものです。しかし、悩んで選んだ一脚は、きっとあなたのキャンプライフを忘れられない素晴らしいものにしてくれる「最高の相棒」になるはずです。

この記事が、あなたの「最高の相棒」探しの一助となれば幸いです。 ぜひお気に入りのキャンプチェアを手に入れて、快適で素敵なアウトドアライフをお楽しみください!

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