「このままテント畳んで、大丈夫かな…」
「車の中、水浸しになったりしない…?」
「家に帰ってから、どうやって乾かせばいいんだろう…」
雨の日にキャンプの撤収を迎えると、こんな不安が次々と浮かんできますよね。
結論から言うと、濡れたテントはその場で完全に乾かす必要はありません。現地では水滴と泥をできる範囲で落として大きな袋へ一時的にしまいます。持ち帰ったらすぐに広げて、完全に乾かしましょう。基本の流れを知っておくと、現地でも落ち着いて判断しやすくなります。
この記事では、現地での片付け方から車への積み方、自宅での乾燥方法まで、雨撤収の一連の流れを解説します。あわせて、たろまるが京都・亀岡周辺で大人4人と2ルームテントを雨の中で撤収した実例も紹介します。
たろまる3年くらい前の初夏、京都・亀岡周辺のキャンプ場で、友人所有の2ルームテントを大人4人で雨撤収したことがあります。現場で役立ったことと、あると良かったと感じたことをこの記事で紹介します!


結論|テントは濡れたまま撤収しても、帰宅後すぐ乾かせばよい
「テントを濡れたまま撤収してもいいのか」と迷う方は多いはずです。雨の日にテントを畳んで持ち帰ることを「濡れたまま撤収」と呼びます。これは、濡れたまま長期間しまっておく「濡れたまま保管」とは別の話です。
現地で目指すのは、完全に乾かすことではありません。水滴と泥をできる範囲で落として、大きめの袋へ一時的にしまい、持ち帰ってからすぐに広げて完全に乾かす。この2段階を意識するだけで、雨に濡れたテントへの不安はかなり軽くなります。
この記事全体の流れを、先に5つのステップとして示します。
- 安全を確認する(強風・雷・増水がないか)
- 乾いた荷物から先に片付ける
- テント本体の水分と泥を落として大きな袋へ仮収納する
- 車内を濡らさないよう積み込む
- 帰宅後すぐに袋から出し、完全に乾かす
以降の見出しで、それぞれをくわしく説明していきます。
雨や風が強い、雷が鳴っている、川の水位が上がっているといった状況では、撤収の手際よりも安全を優先してください。無理に作業を続けず、キャンプ場のスタッフがいる場合は指示に従いましょう。気象情報を確認し、危険を感じたら車内や頑丈な建物など、安全な場所へまず移動することが大切です。
なお、濡れたまま保管する期間が長くなるほど、カビや生地の劣化が進みやすいと言われることがあります(ポリウレタンコーティングを使った生地では、水分による「加水分解」と呼ばれる劣化が知られています)。進行の速さや条件は素材やコーティングの種類によって変わるため、気になる場合はお使いのテントの取扱説明書にある「保管」「お手入れ」の項目を確認してください。
ちなみに、雨予報の段階で「そもそも行くかどうか」を迷っている場合は、雨予報でもキャンプへ行くか迷ったらも参考にしてみてください。
雨撤収を始める前に、安全と片付け順を確認する
濡れたテントの片付け方に入る前に、まず安全と全体の順番を確認しておきましょう。焦って作業を始めると、かえって時間がかかったり、思わぬケガにつながったりします。
作業を始める前の安全確認
撤収を始める前に、次の点を確認しましょう。
- 雨の強さだけでなく、強風や雷が発生していないか
- 近くの川が増水していないか、地面がぬかるんで崩れやすくなっていないか
- 体が冷えていないか(震えや強い寒さを感じる場合は、無理をせず先に体を温める)
- チェックアウト時刻に余裕があるか
- キャンプ場のスタッフから注意事項や指示が出ていないか
これらに一つでも当てはまる、あるいは危険を感じる場合は、片付けを急ぐより先に安全の確保を優先してください。チェックアウト時刻に余裕がない場合も、無理に完璧な片付けを目指さず、キャンプ場に延長や再訪について相談できないか聞いてみましょう。
テントを最後の屋根として使う
雨が降っている間、テントとタープは「屋根」として最後まで活用します。まず、シュラフ(寝袋)やマット、着替え、小物など、乾いている荷物から先に車へ運び込みましょう。人数がいる場合は、荷物の運搬、インナーの片付け、幕体の作業などで役割を分けると、無駄な待ち時間を減らせます。
タープを設営している場合、テントより先に畳むか最後まで残すかは、風の強さやタープの張り方によって変わります。無理に一つの順番に決めず、その場の状況で判断してください。
通常の晴れの日を含めた片付け全体の流れを先に知りたい方は、晴天時を含むキャンプの片付け手順もあわせてご覧ください。
手元に出しておきたいもの
濡れたテントの片付けには、次のようなものがあると作業がスムーズになります。
- 大きめで丈夫な袋:テントを収納袋に無理に戻さず、一時的に入れるためのもの。目安として、使っているテントの収納袋よりひとまわり大きく、破れにくい厚みのものを選ぶと、無理なく仮収納できます。
- タオル:水滴や泥を拭き取るのに使います。
- 作業用の手袋:濡れた生地や金属パーツを扱うときに手を保護します。
- 地面に敷けるシート:テントを地面に直接置かず、汚れや傷を防ぎます。



袋は使用後は濡れているので、そのまま捨てられるビニール袋がおすすめ!
濡れたテントを現地で片付ける5ステップ
ここからは、濡れたテントを現地で片付ける手順を5つのステップで見ていきます。目指すのは、いつも通りきれいに畳むことではなく、持ち帰った後の乾燥をしやすくすることです。
まず、テントの中にある荷物をすべて取り出します。インナーテント(テントの内側にある、寝室にあたる部分)を使っている場合は、先に幕内の荷物を片付け、必要であればインナーテントも取り外しておきましょう。
製品によっては構造上インナーテントを外しにくいものもあるため、無理をせず、お使いのテントの取扱説明書に沿って進めてください。
次に、テントの内側と外側についた水滴を、タオルで軽く拭き取ります。地面に接していた部分に泥がついている場合も、大きな塊を取り除く程度で十分です。
ここで完璧な清掃や乾燥を目指す必要はありません。細かい汚れや水分は、自宅で完全に乾かしてから対応する方が、結果的に扱いやすくなります。
ポールやペグを幕体と同じ袋に入れると、傷や色移りの原因になることがあります。可能であれば、幕体・ポール・ペグをそれぞれ別の袋に分けておきましょう。取り外す順番は、テントの構造によって異なるため、取扱説明書の手順を優先してください。
幕体を畳むときは、地面に直接置かず、シートなどの上で作業します。 持ち帰れる大きさになれば十分で、いつも通りきっちり畳む必要はありません。空気を軽く逃がしながら、ゆるめに畳んでいきましょう。
畳み方の細かい向き(表同士を合わせるなど)は、テントの素材やコーティングによって適否が分かれるため、この記事では一律の方法として断定しません。気になる場合は、お使いのテントのメーカー案内を確認してください。



濡れている部分はタオルで適宜拭き、準備していた大きめのビニール袋へ入れました。当日は地面に敷くビニールシートを持っていなかったので、あると畳みやすかっただろうと思います!
畳んだテントは、付属の収納袋へ無理に戻さず、事前に準備した大きめの袋へ入れます。これはあくまで持ち帰るための一時的な収納で、長期間の保管用ではありません。帰宅したらすぐに取り出すことを前提に考えてください。
いつも通りの畳み方で収納袋へ戻す方法は、乾いたテントを収納袋へ戻すコツで詳しく紹介しています。今回のような濡れたときの仮収納とは目的が違う点にご注意ください。


2ルームテントを雨撤収したときの4人の役割分担



ここからは、僕が実際に経験した2ルームテントの雨撤収について、一つの実例として紹介していくよ。
2ルームテントは、寝室にあたるインナーテントと、リビングのように使えるスペースが一体になった大型のテントです。一般的なドームテントより、幕体が大きく重さもあります。テントの大きさや人数によって最適な方法は変わるため、万能な手順としてではなく、「こういうやり方もあった」という参考として読んでみてください。
当日の条件
3年くらい前の初夏、京都・亀岡周辺のキャンプ場で、大人4人のグループでキャンプをしていました。使用したテントは、友人が所有していたコールマンのタフワイドツールーム/3025という2ルームテントです。明け方からしとしとと雨が降り始め、撤収の間もずっと雨が続いていました(土砂降りではありませんでした)。
4人で行った撤収の順番
当日は、次の順番で撤収を進めました。
- テントの中にある荷物をすべて車に積み込む
- インナーテントを片付ける
- 最後にテント本体を木の下へ移動させる
- 木の下で、2人が傘をさし、残り2人でテント本体を畳む
- 濡れている部分を、適宜タオルで拭く
テント本体を木の下へ移動させたのは、あくまで当日その場でとった行動です。木の下は枝が落ちてくることや、雷が鳴っている場合には危険な場所にもなり得るため、状況によっては避けるべき選択肢でもあります。キャンプ場のルールや当日の天候を優先して判断してください。



2人が傘を差して雨を防ぎ、残り2人でテント本体を畳むという役割分担で進めました。晴れの日と比べると、体感で約1.5倍の時間がかかってしまいました…
今回使用したテントのような大型の2ルームテントは、一人で幕体を地面に引きずらないよう、複数人で支えながら畳むと扱いやすく感じました。ただし、これは4人がそろっていた当日の状況での話です。少人数で安全に扱えない天候や幕のサイズであれば、無理に同じ手順を行わず、キャンプ場のスタッフやテントのメーカーが案内する撤収手順を確認してください。
2ルームテントの構造や特徴を先に知りたい方は、テントの種類と特徴もあわせてご覧ください。
濡れたテントを車へ積むときは、水漏れと荷崩れを防ぐ
テントを袋に入れたら、次は車への積み込みです。ここでの目標は、車内を濡らさないことと、他の荷物への水濡れを防ぐことです。
袋を二重にして、念のための受け皿を用意する
濡れた幕を入れた袋は、口をしっかり縛っても、運搬中に破れたり緩んだりする可能性があります。袋を二重にしておくと、片方が破れてももう一枚が水を受け止めてくれるため安心感が増します。
さらに念を入れるなら、袋の下に防水性のある容器やトレーを敷いておくと、万が一水が漏れても車内が直接濡れずに済みます。防水容器を使う場合は、防水性能や蓋の密閉性、容量、耐荷重を製品の仕様で確認しておきましょう。



当日は濡れた幕をビニール袋に二重にして積みました。車はSUVのような少し大きめのものでしたね。
帰宅後すぐ取り出せる位置に固定する
車内では、次の点を意識して積み込みましょう。
- 倒れたり動いたりしないよう、直立させるか固定する
- 濡らしたくない荷物とは離して積む
- 運転席からの視界や、ペダル操作の妨げにならない場所に置く
- 帰宅後にすぐ取り出せる位置(トランクの手前や上部など)にする
「後部座席の足元が一番良い」というように置き場所を一つに決めるのではなく、車種や積む荷物の量に合わせて、上記の条件を満たす場所を選んでください。


RVボックス(トランクカーゴ)や防水トートバッグを使うと、濡れたテントをまとめて管理しやすくなります。ただし「水漏れをほぼ完全に防げる」といった性能は製品ごとに異なるため、購入前に商品ページの仕様表で防水性能・容量・耐荷重を確認してください。
車への積載全般のコツは、キャンプ道具を安全に車へ積むコツでも詳しく紹介しています。
帰宅後はすぐ袋から出し、テントを完全に乾かす
キャンプの後片付けの仕上げは、帰宅してからの乾燥作業です。特に濡れたテントを持ち帰った日は、ここでの対応がその後の状態に影響します。
最初に幕体と部品をすべて出す
疲れていても、まずは仮収納した袋からテントを取り出しましょう。フライシート、インナーテント、グランドシート、ポール、ペグなど、すべてのパーツを袋から出して確認します。後回しにするほど、湿った状態で過ごす時間が延びてしまいます。
庭・ベランダ・室内で乾かす
住環境によって、干せる場所は変わってきます。
- 庭や駐車場がある場合:もう一度広げて設営する形で干すと、隅々まで風が通りやすくなります。
- ベランダ・物干し竿:生地が重ならないように広げて干します。手すりや物干し竿の耐荷重を確認し、強風などで落下しないよう固定してください。集合住宅の場合は、管理規約にあるベランダの使用に関する項目も確認してください。
- 室内:椅子やハンガーラックなどを使い、生地同士が重ならないよう立体的に広げます。換気扇を回す、窓を開けるなど、風の通り道を作ることを意識してください。
どの場所で干す場合も、表面が乾いたように見えても、折り返しや縫い目、収納袋の中など、湿気がこもりやすい部分に水分が残っていることがあります。時間をかけて、隅々まで確認しながら乾かしましょう。
自宅で広げられない場合
自宅で十分な広さを確保できないときは、次のような選択肢もあります。
- テントのクリーニング・乾燥を請け負っている専門業者に依頼する
- 近隣のキャンプ場でデイキャンプを利用し、屋外で乾かす
いずれの場合も、料金や納期、対応できる素材は業者やキャンプ場によって異なります。利用前に公式情報で確認しておいてください。公園などの公共スペースは、施設によってテントを広げる行為自体が認められていない場合があるため、事前に管理者へ確認が必要です。
なお、自宅での乾燥は友人がテントを持ち帰って行ったため、たろまる自身は体験していません。友人によると、まず浴槽で洗い、その後ベランダに干して、途中で表裏を返しながら1日ほどで乾いたとのことでした。乾燥にかかる時間は幕の大きさや天候によっても変わるため、あくまで参考程度に読んでください。


洗浄・撥水処理はメーカーの案内を優先する
完全に乾いたら、汚れの除去や撥水処理を行います。ただし、使える洗剤や撥水剤は、テントの素材やコーティングによって適合するものが異なります。まずはお使いのテントの取扱説明書で、洗浄方法や使用できる薬剤を確認してください。
撥水スプレーを使う場合は、換気や火気に関する注意など、製品ラベルに書かれた指示に従いましょう。
たろまるは撥水スプレーを使ったことがあり、晴れの日のキャンプで設営した直後に振っておくと、帰宅後に室内で匂いを気にせず作業できて助かりました。
テントの洗浄・乾燥・保管をさらに詳しく知りたい方は、テントを長持ちさせる手入れ方法もあわせてご覧ください。
テント以外の濡れたキャンプ道具も忘れず乾かす
テントの乾燥に集中していると、他にも濡れているものがあることをつい忘れがちです。タープ、グランドシート、収納袋、ラック、ペグ、ポール、ロープ、マットなど、雨の中で使った道具は一通り確認しておきましょう。



テントの乾燥に気を取られて、他にも濡れているものがあったのを後から思い出したことがあります。乾かさないままだとカビが生えていたかもしれないと、ヒヤッとしました!
道具ごとに素材が異なるため、手入れの方法も一つにまとめることはできません。金属製のペグやポールは、水分を拭き取らずに放置するとサビにつながることがあります。布製のグランドシートやロープは、テント本体と同じように広げて乾かすとよいでしょう。樹脂製のラックなどは、水を拭き取るだけで済むものもあります。素材ごとの正確な手入れ方法は、各製品の取扱説明書で確認してください。
キャンプ回数が増えるほど、道具の数も増えていきます。撤収時は「テントだけ」で満足せず、車に積み込む前に濡れ物を一通り見渡す習慣をつけておくと安心です。
たろまるの場合、グランドシートとラックは「値段を惜しまず買ってよかった」と感じているアイテムです。特にラックは、地面に直接置かず、濡れても水が下に流れる構造だったため、雨の日でも扱いやすいと感じました。
次の雨撤収に備える持ち物チェックリスト
最後に、次回の雨撤収に備えて準備しておきたい持ち物を整理します。
必須寄りの持ち物
- 使用しているテントが入る、丈夫で大きめの袋
- 吸水性のあるタオル
- 作業用の手袋
- 濡れたものを分けて入れる袋(複数枚)
状況に応じてあると便利なもの
- 地面に敷けるシート
- 袋が破れたときの受け皿になる防水容器
- 濡れてもよい着替え
- 防水性のあるレインウェア
袋や容器を選ぶときは、使っているテントの収納寸法や重量、車に積めるスペースを基準にすると選びやすくなります。容量や耐荷重、防水仕様は、購入前に製品の表示で確認しておきましょう。人数が多いキャンプでは使う袋の枚数も増えるため、想定より1〜2枚多めに準備しておくと不足を防げます。
タープについては、たろまる自身は所有していないため断定はできませんが、雨の日は濡れるものが増えるという面もあると感じています。使うかどうかは、当日の天候やサイトの条件に合わせて判断してみてください。
出発前日には、天気予報、キャンプ場のルール、チェックアウト時刻、帰宅後の乾燥場所も確認しておくと、当日慌てずに動けます。


まとめ|濡れたテントは仮収納で持ち帰り、すぐ完全乾燥させよう
最後に、この記事の要点を振り返りましょう!
- 強風・雷・増水など危険な天候では、撤収作業より安全を優先する
- 天候が安全な範囲では、乾いた荷物を先に片付け、テントやタープを屋根として活用する
- 水分と泥を軽く落とし、付属の収納袋ではなく大きめの袋へ仮収納する
- 車では水漏れ・荷崩れを防ぎ、帰宅後すぐ取り出せる位置に積む
- テントもそれ以外の濡れた道具も、完全に乾かしてから収納する
雨の日の撤収は、慣れないうちは気が重く感じるかもしれません。それでも、テントを濡れたまま撤収すること自体は問題ではありません。大切なのは、持ち帰った後に濡れっぱなしにせず、しっかり乾かすことです。
基本の流れを知っておけば、次に雨に降られても現地で判断しやすくなります。雨キャンプには雨キャンプなりの楽しみもあるので、天候を理由に諦めすぎる必要はありません。


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