テント設営後の楽しみ方7選|「さて、何する?」を解決する過ごし方とキャンプ場選び

大変なテント設営が終わって、椅子に座って一息。この達成感、最高ですよね。

でも、ふと「さて、これから何しよう?」と思ったことはありませんか?

実は、キャンプの本当の楽しみは、このテント設営後の自由な時間から始まります。

しかし、特に初心者の方は、時間をどう使えばいいか分からず、ただスマートフォンを眺めて過ごしてしまった…なんてことも。それは、あまりにもったいない!

この記事では、大変な設営が終わった後の最高の時間を満喫するための、具体的な楽しみ方7選を徹底解説します。さらに、「その楽しみ方に最適なキャンプ場はどこか?」という視点で、場所選びのコツまで詳しくご紹介。

この記事を読めば、あなたのキャンプは「設営して、食べて、寝るだけ」から、「設営後こそがメインイベント」へと変わるはずです。さあ、最高のキャンプ時間をデザインしにいきましょう。

目次

なぜ「設営後の時間」はこんなにも特別なのか?

本題に入る前に、少しだけ考えてみてください。なぜ多くのキャンパーが、テントを立て終えた後の時間を心から愛するのでしょうか。

それは、日常のタスクから解放され、五感が研ぎ澄まされる「ゴールデンタイム」だからです。

  • 視覚: 設営した自分の城(テント)を眺める満足感。そして夜になれば、街の明かりが届かない場所で見る星空は、まさに天然のプラネタリウムです。
  • 聴覚: 風が木々を揺らす音、遠くで鳴く虫の声、そしてこれから始まる焚き火がパチパチとはぜる音。自然のBGMが最高の癒やしをもたらします。
  • 嗅覚: 湿った土の匂い、草木の香り、そして焚き火のスモーキーな香り。自然の中にいることを実感させてくれます。
  • 触覚: 汗をかいた後の心地よい風、そして夜のひんやりとした空気と焚き火の暖かさのコントラスト。
  • 味覚: 設営後のご褒美に飲む一杯は格別です。外で食べると、なぜかいつもより美味しく感じますよね。

このように、設営後の時間は「非日常」を味わうための最高の舞台です。ここからの過ごし方次第で、キャンプの満足度は大きく変わります。

【決定版】テント設営後の楽しみ方7選とキャンプ場選び

それでは、具体的な楽しみ方を見ていきましょう。それぞれの楽しみに合わせたキャンプ場選びのポイントも解説します。

1. 焚き火を育てる – 設営後のメインイベント

設営が終わったら、まずは火を熾しましょう。焚き火は、ただ暖をとるだけでなく、夜の中心となる神聖な儀式です。

魅力

揺らめく炎には「1/fゆらぎ」というリラックス効果があります。友人や家族と火を囲んで語り合えば、普段は話せないような本音も自然と口からこぼれるかもしれません。一人で静かに炎と向き合い、「育てる」時間も最高の贅沢です。

準備するもの

  • 焚き火台(直火禁止のキャンプ場がほとんどです)
  • 薪(キャンプ場で購入するか、ホームセンターで事前に準備)
  • 着火剤、ライター、トーチバーナー
  • 火ばさみ、耐熱グローブ
  • 椅子

楽しみ方の具体例

  • ただ炎を眺める(火育): 最もシンプルで、最も奥深い楽しみ方です。薪の種類によって炎の色や形、はぜる音が違うことに気づくでしょう。
  • 焚き火料理に挑戦: 焼きマシュマロや焼き芋など、簡単で美味しい料理を楽しめます。
  • 語り合う: 焚き火を囲むと、自然と会話が生まれます。

ワンポイントアドバイス

薪には、火付きが良い「針葉樹(杉、松など)」と、火持ちが良い「広葉樹(ナラ、クヌギなど)」があります。最初は針葉樹で火を大きくし、安定してきたら広葉樹をくべるのが基本です。

こんなキャンプ場がおすすめ

  • 区画サイトが充実している場所: 隣のサイトとの距離が確保されているため、プライベートな空間で気兼ねなく焚き火を楽しめます。
  • 薪の販売やレンタルが充実している場所: 現地で薪を調達できると、荷物を減らせて便利です。様々な種類の薪を扱っているキャンプ場もあります。
  • 直火OKのサイトがある場所(上級者向け): よりワイルドな焚き火を楽しみたいなら、地面で直接火を焚ける「直火OK」のキャンプ場を選びましょう。ただし、後片付けのマナーなど、ルールをしっかり守る必要があります。

2. 星空観察 – 天然のプラネタリウムを独り占め

街の明かりがないキャンプ場は、星空観察の特等席です。都会では決して見ることのできない、無数の星の輝きに圧倒されることでしょう。

魅力

頭上を埋め尽くす星々を見上げていると、日々の悩み事がちっぽけに感じられ、心が洗われるような感覚になります。天の川や流れ星を見つけた時の感動は、一生の思い出になるはずです。

準備するもの

  • レジャーシートやコット(寝転がって見ると首が疲れません)
  • 星座アプリ(「Star Walk 2」「星座表」など)
  • 双眼鏡(あると月のクレーターや星団まで見えます)
  • 赤いセロハンを貼ったライト(目に優しく、暗闇に慣れた目を維持できます)

楽しみ方の具体例

  • 星座アプリで星を探す: スマホを空にかざすだけで、星座や星の名前がわかります。
  • 季節の星座や流星群を調べる: 時期に合わせて見頃の天体ショーを狙いましょう。
  • 星空撮影に挑戦: 三脚を使えば、スマートフォンでも綺麗な星空が撮影できます。

ワンポイントアドバイス

星空観察は、月明かりの影響を大きく受けます。より多くの星を見たいなら、月が出ていない「新月」の時期を狙うのがベストです。

こんなキャンプ場がおすすめ

  • 標高が高いキャンプ場: 標高が1000mを超えるような高原のキャンプ場は、空気が澄んでおり、星がより一層輝いて見えます。
  • 街の明かりが届かない山奥の場所: 周囲に大きな都市や民家がない、人里離れたキャンプ場が理想的です。
  • 場内照明が控えめなキャンプ場: 消灯時間後は場内の照明を最小限にしてくれるなど、星空観察に配慮しているキャンプ場を選びましょう。
  • 視界が開けた「草原サイト」などがある場所: 木々に視界を遮られない、広々としたフリーサイトや草原サイトは、360度のパノラマで星空を堪能できます。

3. ランタンの灯りで過ごす静かな時間

煌々(こうこう)とした電気の明かりではなく、ランタンの優しい光の中で過ごす時間は、格別の趣があります。

魅力

ランタンの光は、心を落ち着かせ、集中力を高めてくれる効果があります。焚き火とはまた違った、穏やかでパーソナルな空間を演出してくれます。

準備するもの

  • LEDランタン、ガスランタン、オイルランタンなどお好みのもの
  • 読みたい本や雑誌
  • ポータブルスピーカーと好きな音楽
  • トランプやボードゲーム

楽しみ方の具体例

  • キャンプ読書: 自然の音をBGMに、物語の世界に没頭する贅沢な時間です。
  • 音楽鑑賞: 小さな音で好きな音楽を流しましょう。※音量には最大限の配慮を。
  • アナログゲームで盛り上がる: デジタルから離れ、顔を合わせて遊ぶ時間は格別です。

ワンポイントアドバイス

テント全体を照らす「メインランタン」と、手元を照らす「テーブルランタン」を使い分けると、快適でおしゃれな空間を演出できます。

こんなキャンプ場がおすすめ

  • ソロキャンプやデュオキャンプを歓迎している静かな場所: 利用者を限定したり、「静かに過ごす」ことをコンセプトに掲げたりしているキャンプ場は、落ち着いた時間を過ごすのに最適です。
  • 林間サイト: 木々で各サイトがセパレートされているため、プライベート感が高く、周りを気にせず自分の世界に没頭できます。
  • AC電源付きサイト: ポータブルスピーカーの充電や、冬場の電気毛布など、電源があると快適さが格段にアップします。読書灯を使いたい場合にも便利です。

4. 夜だけの特別メニュー!キャンプ夜食&温かい飲み物

少し冷えてくる夜には、温かい食べ物や飲み物が体に染み渡ります。夕食とは別に、夜食タイムを設けるのもキャンプの楽しみの一つです。

魅力

焚き火やバーナーを使って、手軽に作れるのに美味しいのがキャンプ夜食の魅力。みんなでワイワイ言いながら作る過程も楽しい思い出になります。

準備するもの

  • クッカー、ケトル
  • スキレットやホットサンドメーカー
  • 食材、飲み物

楽しみ方の具体例

  • 簡単おつまみ&スープ: アヒージョやホットサンドメーカーで焼く肉まんなど。
  • 大人のホットドリンク: ホットワインやホットウイスキーで体を温めます。
  • 甘くて温かいデザートドリンク: ホットチョコレートやチャイでリラックス。

こんなキャンプ場がおすすめ

  • 炊事棟(水場)が清潔で設備の整った場所: 温水が出る、照明が明るいなど、使いやすい炊事棟があると夜の調理も苦になりません。
  • 売店が充実しているキャンプ場: 足りない調味料や、地元の特産品などを購入できると、夜食のメニューの幅が広がります。
  • ゴミ捨て場が完備されている場所: 調理で出たゴミをきちんと分別して捨てられるキャンプ場は、翌朝の撤収が非常に楽になります。

5. 自然の音に耳を澄ます – ナイトウォーク

少し勇気を出して、サイトの周りを少しだけ歩いてみませんか?昼間とは全く違う、夜の森の姿に出会えます。

魅力

夜行性の動物の気配、風の音、自分の足音だけが響く世界。少しスリリングですが、自然との一体感を最も感じられるアクティビティの一つです。

準備するもの

  • ヘッドライトや懐中電灯(両手が空くヘッドライトがおすすめ)
  • 歩きやすい靴
  • 熊鈴(獣よけ対策)

楽しみ方の具体例

  • 夜の森のサウンドスケープ: 歩みを止めて、目を閉じてみましょう。様々な音が聞こえてきます。
  • 光るキノコや虫を探す: 時期や場所によっては、ホタルなどに出会えることもあります。

注意点(最重要)

  • 単独行動は絶対に避ける: 必ず2人以上で行動しましょう。
  • 遠くまで行かない: キャンプサイトの明かりが見える範囲に留めましょう。

こんなキャンプ場がおすすめ

  • 管理人が24時間常駐している高規格キャンプ場: 万が一の際にも安心です。夜間の見回りを行っているキャンプ場なら、さらに心強いでしょう。
  • 場内に整備された散策路がある場所: 昼間のうちにコースを下見しておけば、夜も比較的安全に歩くことができます。
  • 過度にワイルドすぎない林間サイト: 獣との遭遇リスクが比較的低く、かつ自然の雰囲気を味わえる、よく管理されたキャンプ場が初心者には向いています。

6. ちょっとクリエイティブに楽しむ「影絵遊び」

ランタンや焚き火の光を使えば、テントの壁が大きなスクリーンに早変わり。

魅力

手や指で作る簡単な動物から、小枝や葉っぱを使って物語を作るまで、アイデア次第で無限に楽しめます。子どもから大人まで、思わず夢中になってしまう遊びです。

準備するもの

  • テント
  • ランタンや懐中電灯
  • (あれば)面白い形の小枝や葉っぱ

楽しみ方の具体例

  • 手影絵: 犬やキツネ、鳥など、定番の形に挑戦してみましょう。
  • 小道具を使った影絵: 拾ってきた葉っぱや小枝で即興の影絵劇を上演するのも面白いです。

こんなキャンプ場がおすすめ

  • 地面が平坦でテントを張りやすい場所: テントの壁をスクリーンとして綺麗に使うには、地面が平らであることが重要です。芝生サイトなどが適しています。
  • プライベート感のある区画サイト: 隣のサイトを気にすることなく、家族や仲間内で盛り上がれます。特に林間サイトは周りの視線を遮ってくれるのでおすすめです。

7. 大画面で感動を!野外シアター

少し道具が必要になりますが、大自然の中で映画を見る体験は格別です。

魅力

満天の星空の下、お気に入りの映画を鑑賞する。これ以上ないロマンチックな夜を演出できます。アクション映画なら迫力満点、ヒューマンドラマなら感動もひとしおです。

準備するもの

  • ポータブルプロジェクター
  • ポータブル電源
  • スクリーン(白いタープやテントの壁でも代用可能)
  • スマートフォンやタブレット(映画の再生用)

楽しみ方の具体例

  • 映画鑑賞: 事前にダウンロードしておいた映画を再生します。
  • 思い出のスライドショー: これまでの写真や動画をまとめたスライドショーを鑑賞するのも素敵です。

注意点

映画の音量が、他のキャンパーの迷惑にならないように最大限配慮しましょう。ヘッドホンを分配して使用するなどの工夫も有効です。

こんなキャンプ場がおすすめ

  • AC電源付きサイト: プロジェクターやスピーカーの電源確保のために、ほぼ必須の条件となります。
  • サイト間の距離が広いキャンプ場: 音や光が隣のサイトの迷惑になりにくいため、フリーサイトが広大なキャンプ場や、ゆったりとした作りの区画サイトが適しています。
  • 風の影響を受けにくい林間サイト: スクリーンとしてタープなどを使う場合、風が強いと揺れて見づらくなります。木々が風を遮ってくれる林間サイトがおすすめです。

快適で安全な時間を過ごすための準備とマナー

楽しい時間を過ごすためには、しっかりとした準備と、周りへの配慮が不可欠です。初心者が忘れがちなポイントをまとめました。

1. 防寒対策は「やりすぎ」なくらいが丁度いい

夜のキャンプ場は、想像以上に冷え込みます。ウェアの重ね着、体の「首」を温める、性能の良いシュラフを選ぶ、マットで地面からの冷気を遮断するなど、対策は万全に。

2. 照明計画で夜の快適度が変わる

メインランタン、テーブルランタン、ヘッドライトなど、シーンに合わせたライトを準備しましょう。

3. 安全対策 – 自分と自然のために

火の始末、獣対策、サイト内の整理整頓など、安全への意識は常に高く持っておきましょう。

4. 周囲への配慮 – 思いやりが最高の思い出を作る

騒音や光害に注意し、消灯時間などのルールを守って、他のキャンパーも自分たちも気持ちよく過ごせるように心がけましょう。

まとめ:設営後こそ、キャンプの始まり

いかがでしたか?テントの設営が終わった後の自由な時間は、まさにアイデア次第で無限に広がるボーナスタイムです。

焚き火をじっくり育てるもよし、満天の星に感動するもよし、静かに読書にふけるもよし。大切なのは、**「自分がどう過ごしたら一番心地よいか」**を考え、計画しておくことです。

今回ご紹介した7つの楽しみ方とキャンプ場選びのポイントを参考に、ぜひ次のキャンプでは「設営後の過ごし方」を主役にしてみてください。

きっと、「キャンプって、こんなに自由で楽しかったんだ!」と、新たな魅力に気づくはずです。

最高のキャンプライフを!

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