キャンプに行ってみたいけど、「テントの設営や後片付けって、どれくらい時間がかかるんだろう…」「自分にもできるかな?」と不安に思っているキャンプ初心者の方も多いのではないでしょうか。初めてのキャンプでは、慣れない作業に戸惑い、思った以上に時間がかかってしまうこともあります。
しかし、ご安心ください!事前に目安時間を知り、ちょっとしたコツを掴んでおけば、設営・撤収は格段にスムーズになり、キャンプを存分に楽しむ時間を増やすことができます。
この記事では、キャンプ初心者の方が気になる設営・撤収の所要時間について、人数や道具、状況別の目安を詳しく解説します。さらに、時間を短縮するための具体的な準備や手順、便利なアイテム、そして経験を積むことでどれくらい時間が変わるのか、万が一時間がかかりすぎた場合の対処法まで、網羅的にご紹介します。
この記事を読めば、設営・撤収への不安が軽減され、自信を持ってキャンプデビューできるはずです。さあ、一緒に快適なキャンプライフの第一歩を踏み出しましょう!
なぜ設営・撤収時間の把握が大切なの?
キャンプを計画する上で、設営と撤収にかかる時間を事前に把握しておくことは、実はとても重要です。その理由を具体的に見ていきましょう。
- キャンプ全体のスケジュールが立てやすくなる キャンプ場に到着してから、テントを立て、くつろげる空間を作るまでの設営時間。そして、チェックアウトまでに全てを片付け、車に積み込むまでの撤収時間。これらの時間をある程度予測できれば、「何時にキャンプ場に着けば、暗くなる前に設営が終わるか」「朝は何時に起きれば、余裕を持って撤収作業を始められるか」「現地でどんなアクティビティを楽しむ時間があるか」といった具体的な計画が立てやすくなります。特にファミリーキャンプなど、参加人数が多い場合は、スムーズな時間管理が快適なキャンプの鍵となります。
- 焦りやストレスを軽減し、キャンプを心から楽しめる 設営や撤収にどれくらい時間がかかるかわからないと、「まだ終わらないの?」「時間が足りないかも…」と焦りやストレスを感じやすくなります。特に初心者のうちは、慣れない作業に手間取ることも。あらかじめ目安時間を知っておけば、心の準備ができ、落ち着いて作業に取り組めます。結果として、キャンプそのものをリラックスして楽しむ余裕が生まれるでしょう。
- 安全なキャンプの実施につながる 例えば、設営に時間がかかりすぎると、日が暮れて暗い中での作業になってしまう可能性があります。暗闇での作業は、ペグで足を引っ掛けたり、道具の扱いを誤ったりと、思わぬ怪我につながることも。また、撤収作業がギリギリになると、慌てて忘れ物をしてしまったり、ゴミの処理が不十分になったりするかもしれません。時間を把握し、余裕を持った行動を心がけることは、安全でマナーの良いキャンプにも繋がります。
このように、設営・撤収時間の目安を知っておくことは、キャンプをより快適に、安全に、そして計画的に楽しむための第一歩と言えるでしょう。
設営・撤収時間に影響を与える要因
設営や撤収にかかる時間は、様々な要因によって大きく変わってきます。ここでは、主な要因を具体的に解説します。
- 1. キャンプの経験値
- 初心者: 当然ながら、全ての作業が初めて、あるいは数回目という場合は、説明書を確認しながらだったり、手順を思い出しながらだったりするため、時間がかかります。テントの構造やポールの扱いに慣れていないと、予想以上に手間取ることもあります。
- 経験者: 何度もキャンプを経験している人は、テントの設営手順が頭に入っており、道具の扱いもスムーズです。自分なりの効率的なやり方や役割分担も確立されているため、大幅に時間を短縮できます。
- 2. 作業する人数
- ソロキャンプ: 全ての作業を一人で行うため、当然時間はかかります。しかし、自分のペースで進められるというメリットもあります。
- デュオキャンプ(2人): 協力して作業できるため、一人よりも効率が上がります。一人がポールを支え、もう一人がペグを打つなど、連携プレーが可能です。
- ファミリー・グループキャンプ(3人以上): 人手が多い分、作業を分担すれば大幅に時間を短縮できます。ただし、指示系統が曖昧だったり、それぞれがバラバラに動いたりすると、かえって時間がかかることも。事前の役割分担が重要です。
- 3. キャンプギア(道具)の種類と量
- テントの種類とサイズ:
- ポップアップテントやワンタッチテント: 設営が非常に簡単で、数分で完了することも。初心者や時間をかけたくない人向けです。
- ドームテント: 一般的なテントで、設営の難易度は比較的低いものが多いですが、サイズや構造によって時間は変わります。
- ツールームテントやトンネルテント: リビングスペースと寝室が一体化した大型テントは、ポール数が多く、構造も複雑なため、設営に時間がかかります。
- ティピーテント(ワンポールテント): 中心にポールを1本立てるシンプルな構造ですが、キレイに張るにはコツが必要で、ペグダウンの数が多い傾向があります。
- タープの有無と種類: リビングスペースを作るためにタープを張る場合、その設営時間も加算されます。ヘキサタープ、レクタタープ、スクリーンタープなど種類によって、また張り方のアレンジによっても時間は変動します。
- ファニチャー(テーブル、チェアなど): 組み立て式のものか、収束式で簡単に開閉できるものかによって、設置の手間が変わります。数が多いほど時間もかかります。
- キッチン用品: ツーバーナーコンロ、調理台、食器類、クーラーボックスなど、キッチン周りのアイテムが多いほどセッティングに時間がかかります。
- 寝具: インフレーターマットやエアベッドを複数膨らませる作業、コットを組み立てる作業なども時間が必要です。
- その他のアイテム: ランタンの準備、焚き火台の設置、荷物の整理整頓など、持ち物が増えるほど作業時間は増えます。
- テントの種類とサイズ:
- 4. キャンプサイトの状況
- 地面の状態: 地面が硬いとペグが打ち込みにくく時間がかかります。逆に緩すぎてもペグが抜けやすく、工夫が必要です。石が多いサイトもペグ打ちに苦労します。
- 広さと形状: テントやタープを張るのに十分なスペースがあるか、平坦な場所を選べるかなども作業効率に影響します。傾斜地や狭い区画サイトでは、レイアウトに工夫が必要で時間がかかることがあります。
- 天候:
- 雨天時: 雨の中での設営・撤収は、道具が濡れないように気を使ったり、作業がしづらかったりと、通常よりも時間がかかります。レインウェアの着脱も一手間です。
- 強風時: テントやタープが風にあおられて設営しにくく、危険も伴います。ペグをしっかり打ったり、張り綱を調整したりと、追加の作業が必要になることも。
- 時間帯: 日中の明るい時間帯に作業するのが最も効率的です。夕暮れ時や夜間は視界が悪くなり、ランタンなどの灯りを準備する必要も出てくるため、時間が余計にかかります。
- 5. 事前準備の度合い
- 道具のチェック: 事前にテントの部品が揃っているか、破れなどがないか確認しておけば、現地で慌てることがありません。
- 荷物の整理(パッキング): 設営時に使うものをまとめておいたり、取り出しやすいようにパッキングしておいたりするだけで、現地での作業がスムーズに進みます。
- 設営手順の予習: 特に新しいテントの場合は、事前に説明書を読んだり、設営動画を見たりしておくと、現地での戸惑いが減ります。
これらの要因が複雑に絡み合って、実際の設営・撤収時間が決まります。
【初心者向け】設営にかかる時間の目安
それでは、キャンプ初心者の方が設営にかかる時間の目安を、具体的なシチュエーション別に見ていきましょう。あくまで目安であり、前述の要因によって時間は前後します。
- 目安時間に含まれる主な作業内容:
- 車から荷物を降ろす
- テントの設営(グランドシート、インナーテント、フライシート、ペグダウン、張り綱)
- 寝具の準備(マット、寝袋など)
- リビング用品の設置(テーブル、チェアなど)
- キッチン用品の簡単な配置(クーラーボックス、コンロなど)
- ランタンなど照明器具の準備
- 1. ソロキャンプ/デュオキャンプ(シンプルなドームテント、最小限のギア)
- 所要時間目安: 約1時間30分 ~ 2時間30分
- テントは比較的小型で構造もシンプルなドームテントを想定。
- テーブル1台、チェア1~2脚、寝袋、マット程度のミニマムな装備。
- 一人ですべて行うソロキャンプの場合は、2時間以上見ておくと安心です。二人で協力できれば、1時間半程度で完了することも可能です。
- 2. ファミリーキャンプ(大人2人+子供1~2人、標準的なドームテントまたはツールームテント、基本的な装備)
- 所要時間目安: 約2時間30分 ~ 4時間
- 4~5人用のドームテントや、少し大きめのツールームテントの場合。
- テーブル、チェア(人数分)、寝具(人数分)、簡単なキッチンセットなどを設置。
- 子供が小さい場合は、設営中に目が離せないため、大人二人で協力しても時間がかかることがあります。ツールームテントなど大型のものは、部品も多く、慣れないうちは特に時間がかかりやすいです。
- 3. グループキャンプ(大人3~4人、大型テント1張+タープ、充実した装備)
- 所要時間目安: 約3時間 ~ 5時間
- 大型のツールームテントや、複数のテントを設営し、共有スペースとして大きめのタープを張る場合。
- キッチン周りも充実させ、複数のテーブルやチェア、焚き火台などを設置。
- 人数が多い分、手分けして作業できますが、全体のレイアウト決めや、大型ギアの設営に時間がかかる傾向があります。コミュニケーションを取りながら効率よく進めることが重要です。
- タープを設営する場合の追加時間:
- 上記の時間に加えて、約30分~1時間程度の追加を見ておきましょう。
- タープはポールを立て、多くの張り綱でテンションをかけるため、特に初心者はバランスを取るのが難しく、時間がかかることがあります。風がある場合はさらに難易度が上がります。
ポイント: キャンプ場のチェックイン時間を確認し、設営完了目標時刻から逆算して到着時刻を決めましょう。特に初心者のうちは、時間に余裕を持った計画を立てることが大切です。日没時間も考慮し、暗くなる前に設営を終えられるようにしましょう。
【初心者向け】撤収にかかる時間の目安
次に、撤収にかかる時間の目安です。一般的に、撤収は設営よりもやや短い時間で済むことが多いですが、丁寧な清掃や乾燥、収納を心がけると、思った以上に時間がかかることもあります。
- 目安時間に含まれる主な作業内容:
- 食器や調理器具の洗浄・片付け
- テント内の清掃、荷物の整理
- 寝具の片付け(寝袋を畳む、マットの空気を抜くなど)
- リビング用品の片付け
- テント・タープの乾燥(可能な範囲で)、撤収(張り綱・ペグの回収、折り畳み、収納)
- ゴミの分別・処理
- キャンプサイトの最終確認(忘れ物チェック、原状回復)
- 車への荷物の積み込み
- 1. ソロキャンプ/デュオキャンプ(シンプルなドームテント、最小限のギア)
- 所要時間目安: 約1時間 ~ 2時間
- 荷物が少ないため、比較的スムーズに進められます。
- テントが濡れていなければ、乾燥の時間も短縮できます。
- 2. ファミリーキャンプ(大人2人+子供1~2人、標準的なドームテントまたはツールームテント、基本的な装備)
- 所要時間目安: 約2時間 ~ 3時間30分
- 食器洗いや子供の荷物の片付けなど、作業項目が多くなります。
- テントが大きい場合、畳んだり収納袋に入れたりする作業に手間取ることがあります。
- 濡れたテントを拭いたり、細かなゴミを拾ったりする作業も丁寧に行うと、それなりに時間が必要です。
- 3. グループキャンプ(大人3~4人、大型テント1張+タープ、充実した装備)
- 所要時間目安: 約2時間30分 ~ 4時間
- 共有スペースの片付けや、大型ギアの撤収、分担したゴミの最終確認などが必要です。
- 人数が多い分、手際よく進めば早いですが、誰か一人の作業が遅れると全体も遅れがちです。
撤収時の注意点:
- 乾燥: テントやタープが雨や結露で濡れている場合、そのまま収納するとカビや劣化の原因になります。可能な限り乾燥させる時間を確保しましょう。時間がなければ、自宅に帰ってから必ず広げて乾燥させることが重要です。その場合、撤収時間は短縮できますが、帰宅後の手間が増えます。
- 清掃: テント内のゴミや土、草などをきれいに取り除きましょう。フライシートやグランドシートについた泥なども拭き取っておくと、次回気持ちよく使えます。
- 忘れ物: ペグや張り綱、小さなキャンプギアなど、忘れ物をしやすいです。全ての荷物をまとめ終わった後、サイト全体をくまなく確認しましょう。「来た時よりも美しく」を心がけるのがキャンパーのマナーです。
キャンプ場のチェックアウト時間は厳守です。撤収開始時間から逆算し、朝食や最後のコーヒータイムなども考慮して、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
キャンプの設営時間を短縮する10のコツ
設営に時間がかかると、遊ぶ時間が減ってしまったり、焦って疲れてしまったりすることも。ここでは、初心者でも実践できる設営時間短縮のコツをご紹介します。
- 【最重要】事前に自宅や公園で設営練習をする 初めて使うテントやタープは、必ずキャンプへ行く前に一度設営してみましょう。説明書を読みながら実際に組み立てることで、手順を覚えられますし、部品の不足や破損がないかも確認できます。「ポールが思ったより硬い」「この部分はどうやって繋ぐんだっけ?」といった疑問点も事前に解消できます。一度経験しておくだけで、本番でのスムーズさが全く違います。
- 設営が簡単なギアを選ぶ 最近は、ポップアップテントやワンタッチテントのように、広げるだけ、あるいは傘のように開くだけで設営できるテントも人気です。また、ドームテントの中でも、ポール数が少なくシンプルな構造のものを選ぶと良いでしょう。タープも、最初は小型で扱いやすいものから始めるのがおすすめです。
- 荷物を整理し、使う順番にパッキングする 設営に必要なもの(テント、ペグ、ハンマー、グランドシートなど)は、まとめて取り出しやすい場所にパッキングしておきましょう。車の奥底から探し出す手間が省けます。また、設営手順を考え、「テント本体を広げる→ポールを組み立てる→ペグを打つ」といった流れに沿って、使う順番に荷物をまとめておくと効率的です。
- 自分だけの「設営チェックリスト」を作る 必要な道具や設営手順をリスト化しておくと、忘れ物を防ぎ、作業をスムーズに進められます。何度もキャンプに行くうちに、自分にとって使いやすいリストに改善していくと良いでしょう。
- キャンプ場には早めに到着する 時間に余裕を持って到着すれば、焦らずに作業できます。明るいうちに設営を終えれば、その後の時間を有効に使えます。万が一、何かトラブルがあっても、明るいうちなら対処しやすいです。
- 役割分担を決める(複数人の場合) ファミリーやグループキャンプの場合、事前に誰が何をするか役割分担を決めておくと効率的です。例えば、「Aさんはテント設営担当、Bさんはリビング周りの準備担当、Cさんは子供の世話担当」のように分担し、それぞれが責任を持って作業を進めると、全体の時間が短縮されます。
- 設営動画を参考にする テントメーカーの公式サイトやYouTubeなどには、製品の設営方法を解説した動画がたくさんあります。説明書だけでは分かりにくい部分も、動画なら視覚的に理解しやすいです。事前に見てイメージトレーニングしておきましょう。
- 取扱説明書は必ず持参し、事前に熟読する 設営練習をしたとしても、いざ本番で手順を忘れてしまうこともあります。取扱説明書は必ず持参しましょう。そして、キャンプへ行く前に一度しっかり読み込んでおくことが大切です。
- 最初に全ての道具を配置(仮置き)してみる テントを広げる前に、まずグランドシートを敷き、その上にテント本体やポール、ペグなどを配置してみましょう。どこに何を置くか、どの順番で作業するかを視覚的に確認することで、無駄な動きが減ります。
- 最初から完璧を目指さない 特に初心者のうちは、テントのシワが少し寄っていたり、張り綱の角度が完璧でなかったりしても大丈夫。まずは安全に、快適に過ごせる空間を作ることを優先しましょう。細かいことは、回数を重ねるうちに上達していきます。
これらのコツを意識するだけで、設営時間は確実に短縮できます。焦らず、楽しみながら取り組んでみてください。
キャンプの撤収時間を短縮する8のコツ
楽しかったキャンプも、最後は撤収作業が待っています。スムーズな撤収は、気持ちよくキャンプを締めくくるための重要なポイントです。
- 朝食は簡単に済ませ、早めに取り掛かる チェックアウト時間が決まっているので、朝はのんびりしすぎないように注意が必要です。朝食は、洗い物が少ないメニュー(パンやレトルトなど)にしたり、紙皿を使ったりするなど工夫し、早めに撤収作業を開始しましょう。
- こまめに片付け・清掃をする(「来た時よりも美しく」を意識) キャンプ滞在中から、使ったものを都度片付けたり、ゴミを分別したりする習慣をつけておくと、最終日の負担が大幅に減ります。テント内も、寝る前に軽く整理整頓しておくだけで、朝の作業が楽になります。
- ギアを乾燥させる時間を確保する テントやタープが夜露や雨で濡れている場合は、できるだけ乾燥させてから収納しましょう。晴れていれば、朝日に当てて風を通すだけでも効果があります。タオルで拭くだけでも違います。どうしても乾燥させる時間がなければ、大きなビニール袋などに入れて持ち帰り、自宅で必ず広げて乾かしてください。
- 設営の逆の手順を意識する 基本的には、設営した時と逆の手順で片付けていくとスムーズです。最後に使ったものから片付け始め、最初に設営したテントを最後に畳む、といった流れを意識しましょう。
- テントやタープは収納袋に入るように丁寧に畳む テントやタープを適当に丸めてしまうと、収納袋に入らなかったり、次回使うときにシワだらけだったりします。説明書に畳み方が記載されていれば参考にし、空気を抜きながら丁寧に畳みましょう。家族や友人と協力して畳むと楽です。
- 車への積み込み(パッキング)も計画的に 撤収作業の終盤は、車への積み込みです。重いものや大きなものから積み、隙間を有効活用しましょう。帰宅後の荷下ろしや片付けのことも考えて、どこに何を積むかある程度決めておくとスムーズです。
- 役割分担をする(複数人の場合) 設営時と同様に、撤収時も役割分担が効果的です。「食器洗い担当」「テント畳み担当」「小物まとめ担当」「ゴミ最終チェック担当」など、手分けして作業を進めましょう。
- 最後にサイト全体をくまなくチェックする 全ての荷物を積み終えたら、ペグが残っていないか、ゴミが落ちていないかなど、サイト全体を念入りに確認します。特に小さなものは見落としやすいので注意しましょう。子供たちにも一緒にチェックしてもらうと、責任感が芽生えます。
撤収は、次のキャンプを気持ちよく迎えるための準備でもあります。少し面倒に感じるかもしれませんが、丁寧な作業を心がけましょう。
経験を積むと時間はどれくらい変わる?
キャンプの設営・撤収時間は、経験を積むことで劇的に変わります。最初は2時間以上かかっていたテントの設営が、数回経験するだけで1時間程度に短縮されることも珍しくありません。
- 慣れによる作業スピードの向上: テントの構造やポールの差し込み方、ペグの打ち方など、一連の作業に体が慣れてきます。説明書を見なくてもスムーズに手が動くようになります。
- 自分なりの効率的な手順の確立: 回数を重ねるうちに、「この作業の次にこれをやると効率が良い」「この道具はここに入れておくと便利」といった、自分なりのやり方が見つかります。
- 道具への理解の深化: 自分の持っている道具の特性を理解し、より上手に扱えるようになります。例えば、風が強い時のテントの立て方や、雨天時のタープの張り方など、状況に応じた工夫もできるようになります。
- 精神的な余裕: 「これくらいで終わるだろう」という見通しが立つため、焦らず落ち着いて作業に取り組めるようになります。
最初は時間がかかっても、それは当たり前のことです。焦らず、一つ一つの作業を確実にこなし、経験を積んでいくことが大切です。数回のキャンプを経て、ふと「あれ?前よりずっと早く終わったな」と感じる瞬間がきっと訪れるはずです。その成長を実感するのも、キャンプの楽しみの一つと言えるでしょう。
もしも時間がかかりすぎたら…ストレスを感じた時の対処法
いくら準備をしても、予期せぬトラブルで設営や撤収に時間がかかってしまうこともあります。そんな時、焦ったりイライラしたりすると、せっかくのキャンプが台無しです。冷静に対処するためのヒントをいくつかご紹介します。
- まずは深呼吸して、一旦休憩する 作業が思うように進まずイライラしてきたら、一度手を止めて深呼吸しましょう。冷たい飲み物を飲んだり、少し景色を眺めたりするだけでも気分転換になります。5分でも10分でも良いので、リフレッシュする時間を取りましょう。
- 一つの作業に集中する 「あれもこれも終わっていない」とパニックになりそうな時は、まず目の前の一つの作業に集中しましょう。「とりあえずテントのポールだけでも組み立てよう」「まずは食器を全部洗ってしまおう」というように、小さなゴールを設定して一つずつクリアしていくと、達成感が得られ、落ち着きを取り戻せます。
- 助けを求める(複数人の場合) 一人で抱え込まず、一緒にいる家族や友人に「ちょっと手伝ってほしいんだけど」「ここが分からなくて困っている」と素直に助けを求めましょう。客観的なアドバイスをもらえたり、単純に人手が増えたりすることで、状況が改善されることがあります。
- 優先順位をつける 特に設営時、もし時間が押してきても、全てを完璧にこなす必要はありません。まずは安全に過ごせるための最低限の準備(テントを立てて寝床を確保するなど)を優先しましょう。テーブルや椅子の配置、こまごまとした飾り付けなどは、後回しにしても大丈夫です。
- 「まあ、いっか」の精神も大切 キャンプは自然の中で不便さを楽しむものでもあります。多少テントが曲がっていても、予定通りに進まなくても、「まあ、いっか」「これも経験だね」と割り切ることも時には大切です。完璧を目指しすぎず、その状況を楽しむくらいの余裕を持ちましょう。
- キャンプ場のスタッフに相談する どうしても困った場合は、キャンプ場のスタッフに相談してみるのも一つの手です。何かアドバイスをもらえたり、場合によっては手伝ってもらえたりすることもあるかもしれません。
最も大切なのは、安全を確保し、キャンプを楽しむことです。時間に追われてストレスを感じるくらいなら、多少の不便さは受け入れて、その場を楽しむことを優先しましょう。
まとめ:設営・撤収もキャンプの醍醐味!焦らず楽しもう
キャンプの設営と撤収は、初心者にとっては時間と手間がかかる作業かもしれません。しかし、事前に目安時間を把握し、準備をしっかり行い、いくつかのコツを掴めば、確実にスムーズに行えるようになります。
最初は時間がかかっても、回数を重ねるごとに手際が良くなり、自分なりのスタイルが見つかっていくはずです。それもまた、キャンプの成長であり、楽しみの一つと言えるでしょう。
設営が終わった後の達成感、そして全てをきれいに片付けてキャンプ場を後にする時の爽快感も、キャンプならではの醍醐味です。時間に追われるのではなく、設営や撤収のプロセスそのものも楽しむくらいの気持ちで、安全に、そして快適なキャンプライフをスタートさせてください。
この記事が、あなたのキャンプデビューの一助となれば幸いです。素晴らしいキャンプ体験が待っていますように!
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